3Dプリントの費用の内訳と見積もりの考え方

材料費(密度×体積)・電気代・プリンター本体の減価償却など、3Dプリントのコストをどう見積もるかの考え方を整理。特定製品の推奨は含みません。

3Dプリントの費用は何で決まるか

3Dプリント1個あたりの費用は、主に材料費・電気代・プリンター本体の減価償却費(償却)の3つで決まります。加えて、失敗したプリントのやり直し分やサポート材の無駄も見込んでおくと、実際の費用に近い見積もりになります。スライサーが表示する費用は多くの場合、材料費だけの概算である点に注意が必要です。

材料費の計算方法(密度×体積)

材料費は、使用する樹脂の質量に単価を掛けて求めます。質量は、スライサーが表示する体積(立方センチメートル)にフィラメントの密度(グラム毎立方センチメートル)を掛けて計算します。例えばPLAの密度はおよそ1.24g/cm³なので、体積20立方センチメートルのパーツなら質量は20×1.24=24.8グラムです。密度は樹脂の種類ごとに異なるため、使用する材料の値を確認してから計算します。

電気代の見積もり方

電気代は、プリンターの消費電力(ワット)×プリント時間(時間)÷1,000でキロワット時(kWh)を求め、それに地域の電力単価を掛けて計算します。例えば消費電力150ワットのプリンターを5時間稼働させると、150×5÷1,000=0.75kWhの電力量になります。電力単価は地域や契約によって異なるため、実際の請求書や契約プランの単価を使って計算してください。

プリンター本体の減価償却(償却)の考え方

プリンター本体も消耗する資産のため、購入費用を想定稼働時間で割った金額を、1回のプリントごとの費用に加えると実態に近づきます。想定稼働時間は、ノズルやベルトなど消耗部品の交換時期を目安に設定するのが一般的です。ヒートベッドやノズルなど交換部品の費用も、別途メンテナンス費として見込んでおくと安心です。

見積もりを甘く見ないための注意点

見積もりが実際より安くなりがちな原因は、失敗したプリントの材料と時間を計算に入れていないこと、サポート材や捨てる部分(ラフト・スカート)の樹脂量を無視していること、後処理(サポート除去・研磨・塗装)にかかる時間を費用に反映していないことです。これらを含めて初めて、実際にかかった費用に近い数字になります。

よくある質問

フィラメントの密度はどこで確認すればよいですか

樹脂の種類ごとにおおよそ決まった値があり、製造元のデータシート(SDS)などに記載されています。同じ樹脂でも銘柄によって多少差があるため、使用する製品の値を確認するのが確実です。

失敗したプリントの分もコストに入れるべきですか

入れておくことをおすすめします。失敗率がゼロでない限り、その材料費と稼働時間も実質的なコストの一部だからです。

スライサーが表示する費用だけで十分ですか

多くの場合、スライサーの表示は材料費のみの概算です。電気代とプリンター本体の減価償却費を別途加えると、実態に近い見積もりになります。

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